件名: [penpa 239] [block 11] Leading
日付: 1997年 12月 2日 火曜日 9:12午後
井本です。今日は長いのでさっそく。
=========引用ここから=========
すまん、2日間空いてしまった。言い訳させてくれ。
木曜日に書けなかった理由
今回の話は面倒くさいものになりそうだったので、一杯ひっかけ
て軽い文体で流そうと思ったが、一杯で止まらなくなって、結局
寝てしまった。
金曜日に書けなかった理由
前日の教訓を活かせなかった。
ごめんなさいですぅ。
反省して、今日は素面でお届けします。
>>やや初心者に優しい方向で埋めてみました。(B=E)
>>ADFの351は考えなしに入れてしまいましたがどうでしょうか。
はいはい、全然ノープロブレムです。
まあ、実際に作る過程では「考えなしで」入れられるところは空
けておいて、最後にバランスを見ながら埋めることが多いです。今
回は勢いで入れていただきましたが、次回のレポートからは「考え
なし」のところは空けておくことにしましょう。
さて、今回のメインディッシュ「展開」に入ることにしましょう。
「展開」っていうのは「どういう順番で解かせるか」、さらに言
うなら「どういう順番で解かせると、気持ちよく感じてもらえるか」
ということです。
気持ちよく解けるペンパってあるでしょ。私に言わせるなら、そ
れは例外なく「展開の仕方が上手い」パズルであります。もちろん
いいペンパにはそれ以外の要素も含まれていますが、「展開」が重
要な要素の一つであることは間違いありません。
それだけに奥が深くて、数こなさなきゃ分からなくて、自分でも
よく分かってなくて……。
がんばって書くから、みんなついて来てね。
図中の記号は「あいうえお」が場所、「かきくけこ」がブロック
を指します。適当にスクロールさせて、図を見ながら文章を読んで
ください。
考えられる展開には次のようなものがあります。
イ.下辺から
「あ」のあたりにヒント。
すると「き」が確定。同時に「か」が確定。
一瞬おいて「く」が確定。
「え」にヒント。
「け」そして「こ」が確定。
ロ.左辺から
「い」の付近にヒント。
なんとなく「か」が伸びていっていって、そのまま確定。
次いで「き」が確定。
一瞬おいて「く」が確定。
「え」にヒント。
「け」そして「こ」が確定。
■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■
■1|1|1 え ■ ■1|1|1 | ■
■ | + ■ ■ | +-+ +-+ ■
■ | ■ ■ | く|け |こ■
■ + う +-+ お ■ ■ +-+ +-+ | ■
■ |3|4 ■ ■か| | |3|4| ■
■ い | +-+ ■ ■ | | | +-+ ■
■ 2|5 4|2■ ■ | |2|5 4|2■
■ あ +-+-+ +-■ ■ | +-+-+ +-■
■ 2|1 2■ ■ |き 2|1 2■
■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■
ハ.右辺から
「お」の近辺にヒント。
ためらいながら「こ」が確定。
更にためらいながら「け」が確定。
「う」にヒント。
「く」が確定。
試行錯誤で「か」「き」が確定。
ニ.2方向から
イ(またはロ)を使い、「か」「き」「く」まで確定させる。
「え」にヒントを入れないようにする。
ハを使い、「こ」「け」を確定させる。
ホ.まん中から
「う」のあたりにヒント(おそらく2つ必要)。
「く」を確定させる。
左側、試行錯誤で「か」「き」確定
右側、試行錯誤で「け」「こ」確定
うーん、ちょっと「ホ.真ん中から」は気持ち悪いか……。
残り4つはどれを取ってもそれなりのパズルになります。ですが、
今回は「既に下辺に壁が伸びている」のと「サイズが小さい(2方
向には、ちと狭い)」という理由から「イ.下辺から」を取りたい
と思います。
さて……この辺で謝っておいたほうがよかろう。
ごめんなさい。いろいろ勿体ぶって書きましたが、正直言ってこ
のサイズでは、展開はそれほど重要ではありません。
もともとブロックパズルは、強引な試行錯誤を許すところがあり
ます。作者がどんなに展開に凝ったところで、解き手が強行突破し
て全部台無しにしてしまうことも珍しくありません。
でも、解き味のいいパズルを作るためには、「解き味のいい手順」
を意識せざるをえません。
さらに「解く筋道がなんとなく見えて、解き手に強行突破する気
を起こさせない」パズルが、いいパズルではないかと、わたしは考
えています。
疲れた?俺も疲れた。ちょっとビールでも……いや、麦茶にして
おこう (^^; 。(11回目に続く)
井本コアラ 97/09/06 14:04:21
=========引用ここまで=========
次回予告:弟子「盤面がこんなに白いんですが大丈夫なんでしょうか」
師匠「うむ」
弟子「別解は出ないんでしょうか」
師匠「うむ」
弟子「師匠?」
師匠「うむ」
弟子「私の言うこと聞いてないでしょっ!」
師匠「うむ」